2010年12月15日(水)「しんぶん赤旗」
東京国際アニメフェア
集英社が出展見合わせ要請
都青少年条例改定案に抗議
出版大手の集英社が来年3月の東京国際アニメフェア(実行委員長・石原慎太郎都知事)で、同社刊行の漫画を原作にしたアニメーション作品の出展を見合わせるよう制作会社に要請していることが14日、分かりました。
同社や小学館、講談社、角川書店など漫画出版大手10社は10日、漫画・アニメの性描写を規制する都青少年健全育成条例改定案に抗議し、アニメフェアへの協力・参加を拒否する緊急声明を発表しています。集英社広報室は、本紙の取材に対し「声明の立場で、できることを行っていこうというものです」と話しています。
同社刊行の漫画『ナルト』『ワンピース』などはアニメ化され、人気作品となっています。
同社の鳥嶋和彦専務が、13日に都内で開かれた漫画新人賞授賞式でこのことを明らかにし、出席した新人漫画家らに「ぜひ石原慎太郎(知事)をぶっ飛ばすような漫画を」と訴えました。同社の茨木政彦第3編集部長も「萎縮しないで好きなものを描いてほしい。面白ければ『ジャンプ』(同社の週刊少年漫画誌)は全部載せる」と呼びかけました。