2010年12月14日(火)「しんぶん赤旗」

「整理解雇」とたたかう

日航パイロット会見


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(写真)記者会見する?解雇通告を受けた日航パイロットたち=13日、東京都内

 日本航空から「整理解雇」の通告を受けたパイロットたちが13日、東京都内で記者会見し、解雇撤回・原職復帰を求め、裁判などあらゆる取り組みでたたかうと声明を発表しました。

 日航は9日にパイロットと客室乗務員への「整理解雇」通告を発表し、パイロットは機長21人、副操縦士72人、訓練生1人に年末での解雇通告がありました。このなかには、山口宏弥航空連前議長はじめ、航空労働者の組織、航空連、日乗連、航空安全会議の現職議長が含まれています。

 山口前議長が声明を読み上げ、日航の経営破綻の根本は、ゆがんだ航空行政にあり、米国からの圧力による大型機の大量導入や、過大な空港建設、航空機燃油税や着陸料が経営を圧迫してきたと指摘。「経営破綻の原因と責任を明確にしない中での整理解雇は、経営責任のない従業員に犠牲を押し付けるものです」と厳しく批判しました。

 日航本体の人員削減目標は1500人に対し、1706人が希望退職に応募して、すでに達成しています。

 パイロットの「整理解雇の人選基準」は、安全のために航空身体検査で乗務を離れた人や経験や技術のある年齢の高い人を標的とし、安全運航を無視しています。

 パイロットが次々発言し、「31年乗務し、年間1万人を無事故で運んできた。解雇は、あまりに一方的でひどいやりかただ」「43歳だが、航空身体検査で乗務を離れ、解雇対象となった。社内の仲間は、病気について会社に言えなくなり、安全性に重大な影響が出る」と訴えました。

 同日、東京地裁前ではパイロットに空白スケジュールを渡す退職強要の差し止めを求める仮処分申し立ての審尋が行われ、雨の中、地裁前に日航乗員組合と日航キャビンクルーユニオン、支援者200人が集まり、宣伝を行いました。

 全労連の斎藤寛生組織局長は、「全労連の組織を挙げて、解雇撤回に全力をつくす」と強調。全労協の金澤壽議長は、「合理性のない整理解雇は、働く者すべての問題であり許せない」と述べました。





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