2010年12月10日(金)「しんぶん赤旗」
人権活動家支援を
国連人権高等弁務官が声明
10日の「世界人権デー」を前に、ナバネセム・ピレイ国連人権高等弁務官は8日、ジュネーブで声明を発表し、人権を擁護するためにたたかう人々を「最大限支援すべきだ」と訴えました。
声明は「批判が犯罪ではないことを認め、民主主義の諸原則と人権を守るという基本的な自由を平和的に行使したために拘禁されているすべての人々を解放するよう、各国政府に求める」と強調しています。
「21世紀に入り出現しつつある」新興国に対して、「他の国々と同様、国内外で発展を促進するという責任に直面するだろうし、その行動の責任も問われる」と指摘。「人権擁護活動家は現在および未来の政策や行動における欠点や利益を指摘することで、そうした過程で決定的な役割を果たすだろう」と述べています。
さらに、世界の人権状況が改善してきたのは「数十万人の無名の人権擁護活動家たちの巨大な努力によるものだ」と指摘。同時に「毎年、数千人の活動家が、いやがらせを受けたり、虐待されたり、不法に拘禁されたり、虐殺されている」と批判しました。
世界人権デー 1948年12月10日に開かれた第3回国連総会が、すべての人権法規の基礎となる「世界人権宣言」を採択。これを記念して、毎年12月10日を「世界人権デー」とし、世界中で記念行事をおこなうことが1950年の第5回国連総会で決議されました。