2010年12月7日(火)「しんぶん赤旗」

きょうの潮流


 小沢一郎民主党元代表の政治手法について、友人と話題になりました。彼いわく「小沢さんのやっていることは『解党ビジネス』。政党をつぶすたびに大もうけしている」。なるほど、言い得て妙です▼一連の事件で、公共工事を食い物にしていると指摘される小沢氏のもう一つの“錬金術”。政党の設立、解散を繰り返すたびに、なぜか小沢氏一人が資金を増やすという、手品のような財テクです。最近公表された政治資金収支報告書でも、新生党の残り資金が複雑に迂回(うかい)して小沢氏の資金管理団体に入金されていたことが明らかに▼小沢氏は、新生党と自由党を解党したとき党に残った資金の大半を、自らの運営する政治団体に移してしまいました。その額はなんと22億円余。いくら「剛腕」政治家でもこんなむちゃは通りません▼政党の資金は、公的な性格をもっています。しかも新生党は立法事務費、自由党にはそれに加えて政党助成金という、国民の税金が注ぎ込まれているのですから。新生党に交付された立法事務費だけでも約5億円にのぼります▼立法事務費の交付に関する法律の第1条には、立法に関する調査研究費用として「各議院における各会派」に交付するとあり、「議員に対しては交付しないものとする」とわざわざ明記しています▼民主党の岡田克也幹事長は、小沢氏に疑問を呈したものの「党が調査することではない」と。「解党」マネーは、総選挙時に多くの同党候補者に配られています。われ関せずではすみません。





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