2010年12月5日(日)「しんぶん赤旗」

東北新幹線が全線開業

東京―新青森間 最速3時間20分


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(写真)セレモニーを取り囲む鉄道ファンら=4日、新青森駅

 東北新幹線は4日、残っていた八戸―新青森間約82キロメートルが開業、東京―新青森駅間が全線開業しました。

 関係者が出席して出発式がおこなわれ、テープカットの後、満員の乗客を乗せた新青森駅午前6時31分発の上りの一番列車「はやて12号」が、東京をめざして出発しました。

 東京―新青森間の所要時間は最速で3時間20分。これまでより39分短縮されます。

 一方、JR東北線の八戸―青森間の並行在来線は同日、第三セクター「青い森鉄道」に移管され、東北線は消えました。

 青森駅では、青い森鉄道線開業記念列車出発式がおこなわれ、日本共産党の高橋ちづ子衆院議員も招かれ、出席しました。


地元に重い財政負担も

 新幹線全線開業を祝い、たくさんの歓迎イベントもおこなわれるなど、全線開業による経済波及効果などへの期待が高まっていますが、多くの課題も残されています。

 その一つが、青森県にのしかかっている財政負担です。

 盛岡以北の新幹線建設に地元負担が持ち込まれたため、東北新幹線、北海道新幹線建設に関する青森県の負担は、合わせて約2600億円と見込まれています。

 「青い森鉄道」開業の初期投資が84億円、鉄道資産買い取りが80億円。さらに赤字対策で毎年16億円の県の持ち出しが見込まれるなど、県財政を圧迫しつづけることになります。

 日本共産党の諏訪益一県議団長は、「国とJRの責任で整備すべきなのに、盛岡以北に差別的地元負担を持ち込んだことがその原因」と指摘。

 諏訪団長は、新幹線効果が上がるように努力するとともに、建設費の地元負担という枠組みの見直しのため力を尽くしていきたいと話しています。





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