2010年12月3日(金)「しんぶん赤旗」

基地・軍事同盟のない平和な日本とアジアを

佐世保で平和大会 国際シンポ開く


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(写真)米軍基地・軍事同盟のないアジアをめざして話し合われた国際シンポジウム=2日、長崎県佐世保市

 「2010年日本平和大会」(同実行委員会主催)が2日、長崎県佐世保市内で始まり、初日は「米軍基地・軍事同盟のない平和なアジアの実現めざして」をテーマに国際シンポが開かれました。

 パネリストとして、日本、米国、韓国、フィリピンの4氏が報告。各氏は、北朝鮮の韓国に対する砲撃事件にも触れながら、軍事的対応でなく外交による解決をめざすことや、基地のないアジアを築くため国際的に連帯する平和運動の大切さを強調しました。

 韓国・労働者代案社会学習院講師の李俊揆(イ・ジュンキュ)さんは、北朝鮮の砲撃問題を批判。現在と将来の平和な秩序のために求められるのは、2国間の軍事同盟ではなく多国間協議の枠組みだとのべました。

 米フレンズ奉仕委員会のジョセフ・ガーソン氏は、アメリカの世界的な軍事戦略を批判的に紹介。衰退する“アメリカ帝国”に奉仕する体制と同盟は時代遅れで見かけ倒しで、ますます正当性を失っているとのべました。

 外国軍事基地撤去国際ネットワーク・アジア太平洋代表のコラソン・ファブロスさん(フィリピン)は、基地に対する「沖縄県民の抵抗は、平和で基地のないアジア太平洋という私たちの夢と希望に力を与えるシンボルだ」と語り、国際連帯の活動を系統的に続けようと訴えました。

 東京慈恵会医科大学教授の小沢隆一氏は「駐留米軍=抑止力」論を批判的に検討。抑止力論が、本質的に「攻撃的」な議論であるとしました。

 雨のなか各地から約100人が参加。討論では、アフガニスタンのジャーナリスト・モハンマドさんが特別報告。沖縄から名護・ヘリ基地反対協代表委員の大西照雄氏が、知事選で現職さえ公約した米軍基地の「県外移設」というたたかいに展望が見えると発言したほか、基地撤去にむけた活動などを交流しました。





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