2010年12月1日(水)「しんぶん赤旗」

小沢マネー10億

候補者91人に4億円超配る

“禁断のカネ”に手を伸ばす


 民主党の小沢一郎元代表が、政権交代をかけてとりくんだ昨年の総選挙に向け、なりふりかまわぬ資金づくりで10億円近いカネを集め、91人の候補者に総額4億4900万円をばらまいていたことが、11月30日公表された2009年分の政治資金収支報告書などでわかりました。(「政治とカネ」取材班)


 小沢氏の資金管理団体「陸山会」や、小沢氏が支部長の「民主党岩手県第4区総支部」、関連政治団体の「小沢一郎政経研究会」など、おもな団体間の政治資金のやりとりを相殺すると、約9億6700万円の実収入がありました。

 このうち、08年の約6倍、政治家としては最高の9億1282万円の巨額な収入があった陸山会は、「第4区総支部」からの寄付が4億2900万円で47%を占めます。うち、昨年の衆院解散翌日の3億7000万円が、旧新生党関連の政治団体「改革フォーラム21」を経由した同党の資金です。この手法は政治資金規正法の量的制限を逃れるための迂回(うかい)献金の疑いがあります。

 旧新生党資金には、立法事務費として支給された4億7970万円の税金も含まれており、同党解散後15年間、手をつけてこなかった“禁断のカネ”に手を伸ばしたことになります。

 一方、陸山会は、都心の一等地にあるマンション3物件を売却、約7000万円の収益を上げていました。うち、横浜市内の不動産会社に売却された2物件は、衆院解散直前の7月10日で、総選挙資金の一部になった可能性があります。(詳報)





■関連キーワード

もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp