2010年11月30日(火)「しんぶん赤旗」
自立支援法「延命」法案
障害者の声 なぜ聞かぬ
審議を尽くして廃案に
全国大フォーラムが集会・議員要請
障害者自立支援法「延命」法案を何としても廃案に追い込もうと三つの障害者団体でつくる10・29全国大フォーラム実行委員会は29日、国会内で集会を開き、議員への要請を行いました。
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「黙っていられず、サポーター(介助者)にお願いして来ました」と話すのは、横浜市の盲ろうの男性(44)です。「みな、平等に生きる権利があり、未来の社会をつくる責任があります。より良い社会をつくるためには、法案を廃案にし、新法のための法整備に取り組みたい」
「障害乳幼児の療育に応益負担を持ち込ませない会」の中村尚子副代表は「この法案は、児童福祉法の大改悪を含んでいます」と訴えました。
同法案には、障害種別ごとに設置されている障害児通園施設を統合したり、障害児通園施設への民間企業の参入に道を開いたりする関連法の改変が含まれています。
中村さんは「障害児施設の体系をまったく異なるものにするなど、今後の障害乳幼児療育の質量に大きな影響を及ぼす可能性がある」と指摘。審議を尽くさず採決を強行することに反対だと訴えました。
7人の利用者といっしょに参加した「瑞穂ひまわり共同作業所」の大屋敬則所長は、議員への要請行動で「この法案が通って、『新法』という位置づけになっては困ります。法案に賛成する全国組織の団体の中には、地域レベルで反対を表明しているものもあります。現場の当事者の多くは、法案の内容に憤りを持っています。廃案にしてください」と訴えました。
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要請に応じた日本共産党の田村智子参院議員の秘書は「しっかり審議をして、法案の問題点を明らかにしないといけない。みなさんと力を合わせてがんばりたい」と述べました。
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