2010年11月30日(火)「しんぶん赤旗」
住民サービス確保を
一括交付金の危険性指摘
山下氏
日本共産党の山下芳生議員は25日の参院総務委員会で、地方への補助金を廃止して使途を定めない「一括交付金」にする問題をとりあげ、保育など住民サービスが減額される危険性を指摘し、住民サービス確保に国が責任を果たすよう求めました。
山下氏は、民主党が2007年参院選マニフェストで、一括交付金化で6・4兆円の財源が得られるとしていたことをとりあげ、国の財源確保が目的ではないのかと質問。片山善博総務相は「目的は自治体の自由と裁量の拡大」にあり、結果として「節減効果はある」とのべました。
片山総務相は入閣前の4月、補助金を一般財源化して自治体任せにすると「声の小さい存在、発言力の少ない存在の領域を削ることになる」とのべていました。この発言を紹介した山下氏は、保育所などの最低基準を撤廃する動きにふれ、「自治体によって子育てに差があってはならない」と主張。離島振興市町村議会議長全国大会で、離島への補助金は一括交付金化の対象除外にと要望していることも示し、国の責任で予算を確保するよう求めました。
片山総務相は、子育て支援について「今言われたことを留意しながら、(一括交付金の)対象にするかどうか決めないといけない」とのべ、離島への補助についても「よく話をうかがい心配がないようにしたい」と答えました。