2010年11月29日(月)「しんぶん赤旗」

薬害根絶・救済訴え

シンポに被害者・業界労働者ら


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(写真)討論する参加者と報告者ら=28日、東京・全労連会館

 薬害根絶と被害者の全面救済達成をめざして第19回国民の医薬シンポジウムが28日、東京都内の全労連会館で開かれました。医療機関、研究機関、労働組合などでつくる実行委員会(片平洌彦実行委員長)が主催。

 薬害肝炎検証再発防止委員会委員の水口真寿美弁護士が同委員会の最終提言について基調報告。薬害被害者、医薬業界や医療機関で働く労働者らがパネリストとして討論しました。

 水口弁護士は、検証再発防止委員会に5人の薬害被害者が参加した意義を指摘。既存審議会と異なるシステムの構築が必要だと語り、薬害被害者、消費者、薬剤疫学専門家、医師・薬剤師、法律家などで構成する第三者監視・評価組織の創設が求められるとのべて、調査、提言、勧告の権限をもたせた組織にすべきたと報告しました。

 5人のパネリストが問題提起。製薬企業で働く全国薬業労働者連絡会議の中村幸次氏は、法令順守と事実に基づいたデータを提供するには、自由にものが言える職場の確立が必要で「たたかいがなければ前進しない」と発言しました。

 埼玉協同病院の薬剤師・松川朋子氏は、「患者の利益を守る立場を繰り返し問い、共感を得て、共同を生むまで主張し続けること」の大切さを職場の状況を含めて発言しました。

 ほかに全国薬害被害者団体連絡協議会・栗原敦氏、全日本民主医療機関連合会・廣田憲威氏、財団法人いしずえ・佐藤嗣道氏が問題を提起しました。

 参加者一同で薬害被害者の早期救済と薬害根絶のための9項目の提言を採択しました。





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