2010年11月28日(日)「しんぶん赤旗」
薬害早期救済へ行動
全薬会議が総会と厚労省交渉
製薬企業に働く労働者で組織する全国薬業労働者連絡会議(全薬会議=代表幹事・福嶋史憲氏、中西功治氏)は、27日都内で第22回総会を開催しました。
薬事法が改悪され5年が経過。国と大手製薬企業の早期承認・早期販売が進むなかで、薬害などがなくならない状況が続き、国民の生命と健康を守る医薬品づくりをめざす全薬会議の活動が、ますます重要となっていることを確認しました。
討議では、この1年間の活動で、薬害救済や承認制度の問題点を指摘し、改善を求めてきたこと、ジェネリック医薬品使用推進にあたっての課題などが出されました。
総会に先立って、26日には、後期高齢者医療制度の即時廃止、国民のための医薬品産業政策、すべての薬害の早期救済、労使関係の正常化などを求めて「薬業総行動」を取り組みました。
朝の宣伝行動のあと行われた厚生労働省交渉では、後期高齢者医療制度を直ちに廃止するよう求めました。薬害問題では、イレッサの弁護団も参加し、薬害イレッサの早期救済を求めましたが、厚労省側は判決を見守るとして、800人を超える被害者救済に明確な回答をしませんでした。医療費削減の一つとして取り組まれているジェネリック医薬品の使用促進について、国立病院機構の採用医薬品を分析して全規格を採用していない事実を示し、無駄であり、他の意図によって行われているのではないかと追及しました。厚労省は中医協の安定供給の要請で行っていると回答しただけで、分析結果への見解は次回に明らかにするとのべました。
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