2010年11月19日(金)「しんぶん赤旗」
脳脊髄液減少症
治療法確立求める
高橋議員
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日本共産党の高橋ちづ子議員は12日の衆院厚生労働委員会で、脳脊髄(せきずい)液減少症の治療法確立と患者への保険適用の早期実現を求めました。
脳脊髄液減少症は転倒や交通事故、スポーツ外傷などの衝撃で脳脊髄液が漏れ出し、脳の位置が下がることによって、さまざまな不調が起きる病気です。
高橋氏は「専門医も少なく、患者が周囲から理解されずにつらい思いをしている」と指摘。診断・治療のガイドライン(指針)を早期に確立することや、この病気について医療機関、学校現場への周知徹底を求めました。 細川律夫厚労相は「大変さは承知している。保険適用をめざしていく」と答弁。厚労省の岡本充功政務官は「診断・治療のガイドライン作成に向け研究事業を行っているが、今年度中に方向性を出したい」、文部科学省の笠浩史政務官は周知徹底について「改善していく」と答えました。
高橋氏は、効果があるとされるブラッドパッチ療法が保険適用されないため、患者が生活保護を申請したら、保険がきかない高額な治療を受けたことを理由に保護を受けられなかったことを示し、是正を要求。岡本政務官は、生活に困窮していれば生活保護が受けられると答えました。
傍聴した「脳脊髄液減少症全国ネットワーク架け橋」の細谷地正樹代表は「診断・治療の指針を一刻も早くつくってほしい。約30万人いる患者の願いです」と話しました。