2010年11月18日(木)「しんぶん赤旗」
アフガン戦争 戦闘任務終結提唱へ
NATO首脳会議でオバマ氏
14年までに
【ワシントン=小林俊哉】米ホワイトハウス高官は16日、リスボンで19日から開催される北大西洋条約機構(NATO)首脳会議で、オバマ大統領が、2014年までにアフガニスタン政府への治安権限の移譲を完了させる計画を提示すると表明しました。
同首脳会議では20日に、NATO加盟28カ国と、非加盟国も加えた合計48カ国の首脳が対アフガン方針を協議します。アフガンのカルザイ大統領も演説します。
ダグラス・ルート米大統領特別補佐官(アフガニスタン・パキスタン担当)は、同首脳会議が「戦略上の里程標」となると主張。アフガンの34ある州のすべてで治安権限を14年までに移譲し、駐留米軍と多国籍軍の戦闘任務を終結させる計画で合意をはかる意向を示しました。
14年以降については、アフガン治安部隊の訓練や展開の支援などの目的で、「(NATO諸国と)アフガンとのパートナーシップ」に基づく駐留にきりかわるとの見通しを示しました。
カルザイ氏はすでに14年までに治安権限を確立する方針を示しています。オバマ大統領は11年7月に米軍の一部撤退のプロセスを開始すると公約しています。
ただ、権限の移譲のプロセスは「現場の状況に基づく」(ルート氏)もので、どの時点でどこまですすめるかは、多国籍軍とアフガン政府で、状況に応じて決定するとしています。戦況次第で、遅れが出る可能性もあります。
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