2010年11月16日(火)「しんぶん赤旗」

水俣訴訟

環境相、和解合意を明言

公害被害者総行動 首相との面会努力も約束


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(写真)「国は一日も早く全面解決をせよ」と、公害被害者救済を訴える患者・被害者ら=15日、環境省前

 第35回全国公害被害者総行動の第2弾政府交渉が15日、東京都内で行われ、水俣病、大気汚染、泉南アスベスト、有明海沿岸漁民など各訴訟原告らが参加しました。

 熊本、新潟、近畿、東京のノーモアミナマタ被害者・弁護団全国連絡会議は松本龍環境相と交渉し、すべての訴訟で早期の和解合意を決断するよう要請しました。

 熊本訴訟の大石利生原告団長は、総理官邸で直接会って「首相の謝罪を強く要求したい」と述べ、最後の一人まで残らず救済するとした意思を問いただす場を設けるよう求めました。

 東京訴訟の山本昭彦原告団長、近畿訴訟原告の西川成代さん、新潟訴訟原告団の山田サチ子副団長が被害や思いを訴えました。

 総行動としては、民主党政権になって今回が初の大臣交渉です。松本環境相は「適切な対応を怠り、被害の拡大を許してきたことをおわびする」と改めて謝罪。熊本と新潟の訴訟では和解合意が取り交わされており、東京と近畿も含めて近日中に合意の決断をすると表明し、首相との面会実現に努力することを約束しました。

 総行動実行委員会の中山裕二事務局長は、被害補償を事業部門から切り離す、チッソ分社化問題について「環境省としてぜひ慎重な対応を求める」と発言。松本環境相は「皆さんの不安がそこにあるというのは分かっている。補償が終わるまでしっかり監視していく」と応じました。





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