2010年11月14日(日)「しんぶん赤旗」
日米首脳会談
「普天間県内移設」を推進
同盟深化へ来春共同文書
菅直人首相は13日、アジア太平洋経済協力会議(APEC)出席のため来日したオバマ米大統領と首脳会談を横浜市で行い、日米同盟「深化」にむけた共同声明を作成するための両国間の作業を開始し、来年春に菅首相が訪米し発表することで合意しました。
会談でオバマ大統領は、「日米同盟は新しい時代に即して深化していく必要がある。そのため共同のビジョンを打ち出すことを考えたい」と述べ、安全保障、経済、文化・人的交流―の3分野で共通目標を定めるため日米両国が作業を開始すると表明。「来年春には菅首相を米国に招待したい」と述べました。
沖縄・米軍普天間基地問題について菅首相は、28日投票の沖縄県知事選後に「5月の日米合意をベースに改めて最大限の努力をしたい」と明言。オバマ大統領は「首相の決意と取り組みを評価する」と答え、沖縄県民の約8割が反対する普天間基地の県内「移設」をあくまで進めることで一致しました。
来年3月に特別協定の期限が切れる米軍「思いやり予算」については「双方がより安定的で効率的なものにする」ことで一致しました。金額や内訳などの詳細は明らかにされませんでした。
環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)について菅首相は、「情報収集を含め各国と協議する」と述べ、オバマ大統領は「歓迎する」と述べました。
オバマ大統領は、日本の国連安保理常任理事国入りについて「模範的な常任理事国になる資格をもっている」と支持を表明しました。