2010年11月13日(土)「しんぶん赤旗」
高校生らに奨学金
青森高教組 主任手当出し合い
青森県高校・障害児学校教組(青森高教組、谷崎嘉治委員長)は、今年も主任手当を出し合い100人の高校生、障害児学校生徒に奨学金(1人2万円、返還不要)を贈りました。生徒、父母からは、「感謝の気持ちでいっぱい」などと書かれた礼状が次々と届いています。
青森高教組は、「主任手当制度は教育になじまない」として、導入反対運動を展開。主任の教員に支給された主任手当の拠出を呼びかけ、1980年から、毎年奨学金として、生徒に贈っています。
31年目の今年の分をふくめ、のべ3056人に合わせて7497万円を支給しました。
「リストラで父が失業」、「父の仕事が安定せず、祖父母の年金に頼っての生活」など、応募してきた生徒の家庭状況は深刻です。片桐拓書記長は、「授業料無償化は前進だが、授業料以外の学校納付金などもあり、こうしたことへの対策も急がれる」と話しています。
生徒からは、「進学に向け、受験料や交通費に」、「妹と私が学校に納入する諸会費や学用品代に使います」、「無駄にしないよう、勉学に励みます」など、決意を込めた礼状が、届いています。
青森市内の高校に通う生徒の母親からは、こんな礼状が寄せられました。
「だれも自分のことで精一杯の世の中に、こうして思いやりを受けられることが、とても幸せです。人の痛みがわかる人間に親子ともに成長していき、恩返しをしていきたいと思います」