2010年11月13日(土)「しんぶん赤旗」
雇用・能力開発機構を廃止
職業訓練放棄 高橋議員が反対
衆院厚労委
|
公共職業訓練などを担う独立行政法人雇用・能力開発機構を廃止する法案が、12日の衆院厚生労働委員会で、民主と自民、公明党の賛成多数で可決しました。日本共産党のほか社民党、みんなの党が反対しました。
同機構の廃止は、自公政権が打ち出したものですが、民主党政権になっても予算の半減や人員削減を盛り込んだ法案が提出されました。
日本共産党の高橋ちづ子議員は採決に先立つ討論で、国の行う職業訓練は憲法27条にある国民の働く権利を保障するもので、ILO(国際労働機関)条約でも充実・発展を各国に求めていると指摘。今回の法案では、職業訓練施設を地方への譲渡をすすめるなど「国の責任をいっそう後退させる」と批判しました。
職員は雇用契約を継承されずいったん解雇されることについて、許されない選別採用であり、「職員の解雇は法律で認められるというとんでもない先例をつくる」と批判しました。
みんなの党の柿沢未途議員は、採決前の同委員会の質疑で「看板のかけ替えにすぎない」と述べ、「構造改革」をさらに進める立場から反対を表明していました。