2010年11月12日(金)「しんぶん赤旗」
公務職場 任期職見直し必要
参院総務委 山下氏に総務相答弁
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日本共産党の山下芳生議員は11日の参院総務委員会で、各自治体で広がっている任期付き職員の問題をとりあげ、片山善博総務相は「見直す必要がある」と答弁しました。
山下氏は、自治体に50万人の臨時・非常勤職員が働き、ワーキングプア状態に置かれている実態をあげ、「現状を好ましいと思うか」と質問。片山善博総務相は公務は常勤が基本ということについて、「基本的認識は全く同じ」と答えました。
そのうえで山下氏は、大阪府内では、非常勤職員を雇い止めし、任期付き職員に置き換え保育所や学童保育では経験豊かな非常勤職員が職を失う事態が発生していると告発。大阪市では経験と知識の蓄積が必要な生活保護ケースワーカーが任期付き職員とされていることをあげて、「紛れもない住民サービスの質の低下だ。調査し実態を把握する必要がある」と求めました。
片山善博総務相は「憂慮している」「賃金単価を削る目的で、本来の姿でない任期付き職員の任用がある」と述べ、「見直す必要がある」と答えました。
山下氏は、国・自治体の業務委託を競争入札で受注した企業の労働者が、生活保護基準を下回る低賃金で働くなど、劣悪な労働条件におかれている問題をとりあげ、「実態を把握すべきだ」と質問。片山総務相は「業務委託がコスト削減の道具にされ問題が起きている。行政サービスの質を上げることが(本来の)目的だと各自治体に伝達したい」と答えました。