2010年11月12日(金)「しんぶん赤旗」

就活厳冬「決まらない」

東京 合同面接会に学生ら2200人


 就職「新」氷河期といわれる中、来年3月に大学や専門学校を卒業する学生や既卒者のための合同就職面接会が11日、東京都江東区で開かれ、約2200人が参加しました。主催は東京労働局、東京新卒応援ハローワーク、東京都です。中小企業を中心に約190社が面接を行いました。

 8月の内定取得率は46・9%と前年同期に比べ25・7%下落。2年前(89・1%)に比べてほぼ半減となっています。(エン・ジャパン調べ)

 「地元だと職種が限られるから」と福島県郡山市から専門学校のバスで30人で参加した女子学生(20)は、「厳しいというイメージがあるので、同級生たちは全然活動しておらず、余計決まりません」と話します。

 就職活動が1年以上に長びき、100社以上にエントリー(求人への申し込み)する学生も目立ちます。

 情報系の私立大学に通う女性(22)=東京都八王子市=は、300社にエントリーしました。「メールが1日50通来るので、毎日午前2時すぎまでパソコンに向かっています。同じ大学を卒業した3歳上の姉は1社目で受かりました。採用が減り、人員不足で翌朝帰宅することもあるので、人を増やしてほしいと会社に直訴したけれど拒否されたそうです。景気に左右されずに採用する企業を増やしてほしい」

 参加した企業の求人予定数は1600人以上ありますが、実際に決まるのはその1割ほどといいます。

 東京都産業労働局の丸山雅代担当課長は「求人の数が減り、『いい人がいれば採ろう』と厳選採用する企業が多くあります。就職留年や卒業して就職活動を続けている人も多いので、昨年度より厳しいと予測しています。一人で悩まず、新卒応援ハローワークやしごとセンターのヤングコーナーに相談してほしい」と話しています。

ゼミに出られない 自分を責めた

 千葉県市川市の女子学生(22) 4年生はほとんどゼミに出ずに就職活動をしているけど、決まっているのは半数。探している事務職は契約社員が多い。正社員と同じ仕事なのにボーナスがないと、契約社員の母親が嘆いているのを聞いているが、年が明けたら契約社員も探そうと思う。雇用のあり方を非正規から正規に転換してほしい。

 東京都国分寺市に住む専修大学の女子学生(22) 50社以上落ち、自分を責めて、1カ月間ふさぎこみました。卒論とゼミに力を入れたいのに入れられない。就職活動を4年の夏に始めるなど、早期化を是正して学業に力を入れられるようにしてほしい。

 東京都八王子市の女子学生 販売や不動産関係の営業職を希望しているが、自宅近くでは受けたい会社がなく、あるのは勤務地が遠いところばかり。説明会や面接を受けるにしても、遠くまで行かなくてはならず、経済的負担が厳しい。





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