2010年11月10日(水)「しんぶん赤旗」
鹿児島県発注港湾工事談合
自民・族議員に献金1千万円
鹿児島県発注の港湾工事をめぐる談合で、公正取引委員会の排除措置命令を受けた31社の建設会社のうち11社から、自民党の渡辺具能前衆院議員(元国交副大臣)が3年間で総額1025万円の献金を受けていたことが9日、本紙の調べでわかりました。
献金が判明したのは、渡辺氏が代表の「自民党福岡県第4選挙区支部」と関連の政治団体「渡辺ともよし後援会」の3年分(2006〜08年)です。
11社の中には業界団体、県港湾漁港建設協会の会長社だった地元大手の建設会社も含まれています。11社の課徴金の総額は、9億2000万円にもなります。
渡辺氏は旧運輸省港湾局OB。泉信也前参院議員(元国家公安委員長)とともに自民党の“港湾族”議員でした。同協会の会員企業を中心とした今回の談合事件をめぐっては、政治団体「くろしお会」(08年に解散)の存在も見逃せません。
同会は建設協会内に事務所を置き、協会の会長がくろしお会の歴代代表です。会計責任者は協会の専務理事(県庁OB)。同会は、渡辺、泉の両氏側に献金してきました。
また泉氏は、建設協会の会員企業の大手マリコン、五洋建設や東亜建設工業から献金を受けていました。両社とも09年11月に公取委の立ち入り検査が入りました。
港湾族議員への献金と談合に関連は無かったのか、解明が求められます。
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