2010年11月9日(火)「しんぶん赤旗」
父の解雇、息子の夢奪う
いすゞ非正規切り原告陳述
東京地裁
いすゞ自動車から非正規切りされた期間・派遣労働者12人が、同社に正社員化などを求めた訴訟の口頭弁論が8日、東京地裁(渡邉弘裁判長)でありました。このなかで栃木工場で派遣社員として働き、2008年末に解雇された原告の五戸豊弘さん(50)が、「いすゞに解雇され、家族の生活が激変した」と陳述しました。
五戸さんは、長男が保育士になる夢を持って大学に進学し、授業料を奨学金で、そのほかの費用は長男がアルバイトでまかなっていたが、自身の雇用保険の失業給付が終了した09年末、就職するといって大学をやめたと語りました。「私が解雇されなければ長男は大学を卒業し、夢を実現していたでしょう」とのべ解雇は断じて許せないと訴えました。
原告弁護団の鷲見賢一郎弁護士は、大企業が正社員の非正社員への大規模な置き換えを開始し、いすゞも「いすゞVプラン」で正社員の大幅削減を行ったことや、いすゞの偽装請負や派遣社員、期間工は正社員と同一の内容と責任の業務に従事していたことを示し同社の責任を問いました。
日本共産党の、はたの君枝神奈川県副委員長、沼上つねお同県議予定候補が裁判を傍聴しました。
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