2010年11月7日(日)「しんぶん赤旗」

外交への政治責任明確に

ニコニコ動画で小池氏指摘


 日本共産党の小池晃政策委員長は5日、「尖閣ビデオ流出 日本政府の危機管理を問う」と題するインターネット番組・ニコニコ動画に緊急出演し、民主、自民両党議員らと討論しました。

 民主党政権の一連の対応について小池氏は、尖閣ビデオ流出の真相解明を求めるとともに、「政治の責任が見えない」と指摘。「『政治主導』などといいながら、中国人船長の釈放問題などは検察に責任を押し付けてきた。ビデオの公開も外交にかかわる問題なのだから、政府が責任ある方針を示すべきなのに、それを国会に丸投げしてきた。民主党政権のとなえる『政治主導』の危うさ、もろさが今回の事件の背景にあるのではないか」と述べました。

 小池氏の発言にネット視聴者から、「その通り」「共産党最近頑張ってる」との書き込みが相次ぎました。

 漁船衝突事件について小池氏は「根本には領土問題がある」と指摘。「尖閣諸島が日本の領土であることは歴史的にも国際法的にも疑いないが、この点は自民党もあいまいにしてきた。それが今日のこういう事態をつくってきた」とし、歴代自民党政府の対応を批判。ロシア大統領の国後(くなしり)島訪問についても、「本来、全千島が日本の領土。サンフランシスコ平和条約で(日本が)千島を放棄してしまったため、『南千島は千島ではない』という通用しない理屈で自民党はやってきた」と述べ、戦後処理の不公正をただす立場の重要性を指摘しました。

 自民党の山本一太参院議員が「自民党時代は(ロシア大統領が)少なくとも北方領土へ行くことはなかった」と弁明したのに対し、「最初から(4島のみの返還と)譲ってしまっている。それが今日の事態につながっている」と批判しました。

 ビデオ流出事件を契機にインターネットへの法規制が強まるとの番組に寄せられた意見に対し小池氏は、「公的機関の情報漏えいを逆手に取り、国民の側からの情報を規制する動きは出てくる」と述べ、一つ一つの言論をチェックする人権擁護法案が狙われていることを指摘。踏み込んだネット規制の危険を警告しました。





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