2010年11月4日(木)「しんぶん赤旗」
日米共同演習に抗議
北海道 上富良野で集会
紙議員訴え
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北海道の陸上自衛隊上富良野演習場で8年ぶりに日米共同訓練が強行されたことに抗議する「全道集会」(日米共同演習反対道北共闘会議主催)が3日、上富良野町で行われ、約80人が参加しました。日本共産党の紙智子参院議員も駆け付けました。
同上富良野駐屯地広報室によると、訓練には、陸上自衛隊第2師団(留萌駐屯地所属)・第26普通科連隊基幹の約450人と米陸軍・ミズーリ州兵第1‐138歩兵大隊基幹の約280人、計約730人が参加。2日から11日までの日程で実施し、機関銃や狙撃銃、迫撃砲、ヘリコプターを使用します。
連帯あいさつをした紙参院議員は「『沖縄の負担軽減』の名目で全国各地で日米共同の訓練が広がっており、普天間基地もなくなっていない」と糾弾。政府が画策する「新防衛大綱」は自衛隊の集団的自衛権を認める内容だと告発し、これを許さない国民的世論を広げようと訴えました。
基調報告をした道平和委員会の石田明義弁護士は、自衛隊が米軍の補完部隊として位置づけられ、一体化してきた歴史を振り返りながら、「世界は軍事の時代ではなく、積極的な外交こそ必要です。憲法9条の実践をすすめよう」と呼びかけました。
集会参加者は、上富良野駐屯地までデモ行進した後、同演習場の近くで訓練を監視。何度も「ドーン」という大きな着弾音が響き、煙が上がる様子にまゆをひそめていました。
参加した男性(37)=旭川市=は「アメリカの戦争に自衛隊が巻き込まれるのはおかしい。国民が声を上げることでくい止めることができれば」と話していました。
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