2010年11月4日(木)「しんぶん赤旗」
“新基地ノー”決意新た
稲嶺名護市長、大浦湾を海上視察
生活の場近くにサンゴ
米海兵隊普天間基地「移設」先として日米両政府が合意している沖縄県名護市辺野古崎への新基地建設に反対する稲嶺進市長ら約20人は3日、貴重な生き物が共生している辺野古崎、大浦湾を海上から視察しました。
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同市の執行部が同海域の現場を視察するのは初めて。同海域の生態系保全をめぐっては、先月、名古屋市で開催された生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)でもホットスポットとして注目され、議長国の責任として、その具体化が問われました。
一行は、同海域でこの間、絶滅危惧(きぐ)種のジュゴンの食(は)み跡やアオサンゴの大群集など貴重種を見つけている環境保護チームのダイバーの案内で、小型船から海中の模様に目をこらしました。
稲嶺市長は「船から海のなかをのぞくのは初めてだった。これだけのアオサンゴやハマサンゴが、生活の場の近くに残っていることは意外に知られていない」と、大浦湾の豊かさに実感を込めました。
新基地建設問題については「自然も、生活そのものも破壊する埋め立てで、新基地をつくらせることを許してはならない」と反対への決意を改めて表明しました。
同市長は「県内移設反対」をはじめて決議した市議会代表とともに4日に上京。菅直人首相や関係大臣へ日米合意の撤回、新基地建設の県内移設中止を要請します。