2010年10月30日(土)「しんぶん赤旗」
日航再生 争議権で
客室乗務員 退職強要撤回求める
日本航空の客室乗務員でつくる日本航空キャビンクルーユニオン(CCU、航空連加盟)は29日、東京都内で臨時大会を開き、「整理解雇の人選基準(案)」を撤回し、解雇を絶対に行わないことを求め、争議権を確立してたたかう方針を決定しました。11月に組合員全員による批准投票にかけます。
会社更生手続き中の日航は、客室乗務員660人の削減を目標として9〜10月に希望退職を募集。10月には一般職で45歳以上や「病欠日数」などの「整理解雇の人選基準(案)」を示し、対象者を乗務から外して退職を迫っていました。
会社がCCUに示した資料では、すでに650人が希望退職に応募しています。ところが、会社は、まだ140人足りないとして、11月9日まで希望退職募集を続け、病欠経験者や50歳以上がいまも乗務を外されています。組合の所属による昇格差別で、50歳以上の一般職はCCU組合員にかたよっているといいます。
CCUは、指名解雇で脅して退職を迫る会社のやり方が、安全運航に重大な影響を与えていると指摘。リストラ対象とされている人を職場に戻し、ワークシェアリングなど解雇回避策を講じることを求めています。
大会後、内田妙子委員長は「国民・利用者の命と財産を守るため、最も大切な安全運航が脅かされています。解雇計画を撤回し、安全を守ることが、日航再生に欠かせないことを争議権をかけて迫り、分かってもらいたい」と話しました。
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