2010年10月29日(金)「しんぶん赤旗」
絶滅危惧、1000種も増加
10年版「レッドリスト」公表 COP10
地球上の動植物の絶滅危惧(きぐ)種は増え続けている―。日本政府はじめ各国の政府機関と1万人を超える科学者でつくる国際自然保護連合(IUCN)は28日までに、絶滅の恐れのある世界の動植物の現状を示した2010年版「レッドリスト」をまとめ、名古屋市で開催中の生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)の会場で公表しました。
絶滅危惧種は、09年版より約1000種も増加し、生物多様性の損失にいぜん歯止めがかかっていないことに警鐘をならしています。
10年版によると、調査対象となった動植物5万5926種のうち、全体の約3分の1に当たる1万8351種が絶滅の危機にあります。
とくに調査対象の植物種1万2000余種のうち、70%の種が絶滅の恐れがあるとしています。
IUCNは、こうした結果を踏まえ、生物多様性の損失を防ぐための意欲的な目標設定と対策強化の必要性を訴えています。
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