2010年10月22日(金)「しんぶん赤旗」
ビラ配布が罪なんて
最高裁に全労連など要請
国公法弾圧
国公法弾圧堀越事件と世田谷国公法弾圧事件の両ビラ配布弾圧事件で、両事件の支援団体、国民救援会、労組は21日、最高裁第2小法廷に対し、憲法を守り、違憲無罪判決を出すよう要請しました。
要請書は、両事件の公判において、国家公務員の政治活動を一律に禁じる国家公務員法と人事院規則の違憲性が争われていると指摘。「両事件を大法廷に回付し、同法・規則を合憲とした猿払事件最高裁判決を見直し、違憲無罪判決を出す」よう求めています。
最高検察庁次長検事として堀越事件の捜査を指揮した古田佑紀裁判官が堀越事件のみ回避(裁判に加わらない)し、世田谷事件の回避を拒んでいる問題では、同裁判官は検察側の立場で審理に臨む可能性が高く公正な裁判が期待できないとして回避を求めています。
全労連の小松民子副議長は「思想・信条の自由は基本的人権にかかわる問題。ビラ配布が罪に問われてはならない」と指摘。全教の米田雅幸中央執行委員は「公務員だからといって政治活動の自由が不当に制限されているのは国際的水準から遅れている」とのべました。
世田谷事件の宇治橋眞一さんは「最高裁は公安警察、検察に迎合せず、憲法を守る最後のとりでとしての自覚に立って判断してほしい」と訴えました。
要請の前に27人が最高裁前で宣伝。出勤する職員らに「公正な裁判を」と訴えました。
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