2010年10月22日(金)「しんぶん赤旗」
TPP
農水相“加入反対せず”
紙議員が批判「集中審議を」
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日本共産党の紙智子参院議員は21日の農水委員会で、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)問題を取り上げ、日本農業をつぶすもので、日本は参加すべきでないと主張しました。鹿野道彦農水相は「参加する、しないということをいう段階にはない」と答弁。TPP加入に反対しない姿勢を示しました。
紙氏は、鹿野氏が所信表明でEPA(経済連携協定)締結などに関連し、「国内対策を考えていく」と述べたことに言及。TPP加入を前提とする表明であり、「日本農業を守るべき農水大臣が(加入に向けた国内対策を)決断することがあってはならない」と指摘しました。
日本農業への影響を問われた篠原孝農水副大臣は、関税などを全廃した場合、2007年の試算でも農業生産額が3兆6000億円減少し、農業機械など関連産業を含めて約9兆円減少するほか、375万人の就業機会が失われ、食料自給率は12%に低下すると説明しました。
紙氏は、TPP加入は食料自給率50%を目指す政府方針や農業・農村の再生をうたう民主党の計画とも相いれないものだと述べ、「わが党としては絶対に反対だ」と表明。TPP加入問題についての集中審議と加入反対の決議をおこなうよう要求しました。