2010年10月21日(木)「しんぶん赤旗」
英、核を最大180発に削減
国防戦略見直しを発表
【ロンドン=小玉純一】英政府が19日に発表した「戦略防衛・安全保障見直し」(SDSR)で、英国が保有する核弾頭数を2020年代半ばまでに225発から最大限180発に削減することが明らかになりました。
SDSRは「核兵器のない世界という長期目標への関与」と「抑止力維持」を確認し、トライデント核ミサイルと、それを発射できる原子力潜水艦を更新する立場を表明しました。そのうえで現有4隻の同潜水艦の就役年数を延長し、核兵器搭載のできる新原潜の最初の就航を2028年と4年間先送りしました。新原潜の設計や隻数(3か4か)などの最終決定を16年ころまで延期しました。
また、各原潜の搭載核弾頭数を48発から40発に、実践配備の核弾頭数を160発未満から120発以下に削減します。
これらの延期と削減により120億ポンド(約1兆5360億円)節約し、20億ポンドの支出を遅らせることになるとしています。
核兵器システム更新は、07年にブレア労働党政権が4隻の同潜水艦主体の核システム更新を決め、保守党も支持していました。
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