2010年10月20日(水)「しんぶん赤旗」
きょうの潮流
ペギー葉山さんが17日付1面で、1976年の赤旗まつり出演の思い出を語っていました。「風が猛烈に強くて、砂ぼこりが舞って、もう大変。でも…すごく盛り上がって…」▼読みながら、あのまつりの記憶がよみがえりました。1日目は、強風だけでなく雨も降り、さんざんでした。ペギーさんの舞台は3日目。翌日の本紙が、「夕陽にあでやか」と、大きな写真つきで報じています▼ペギーさんの記事の下に、「10歳のドラマー飛び入り」の見出しがあります。青年の広場が、ジャズの舞台を2日間催しました。「10歳の坊やがドラムをたたかせてくれといっています」。司会の本多俊夫さんの紹介で、少年が舞台へ▼少年は、つわもの奏者たちと堂々とわたり合います。記事も、“天才ドラマー”に「千五百人近い聴衆…はもちろん、専門家もびっくり」と伝えています。“坊や”、奥平真吾さんは、のちに長くアメリカで演奏し、いまや日本を代表するドラマーの一人です▼ペギーさんが34年ぶりに出演することしのまつりは、ジャズの催しもよびものです。バイオリンの寺井尚子さん。つややかで情熱に富む演奏。いま、日本でもっとも人気の高いジャズ音楽家です▼古くは、73年のまつりの記憶も鮮やかです。東京・多摩湖のかなたに日が沈み、歌と演奏にあわせて大勢の若者が踊り続けました。夜空にこだまするビートルズの曲。冷気をふきとばす熱気。赤旗まつりは毎回、思い出を刻むとともに新しい活気を生み出してきました。