2010年10月17日(日)「しんぶん赤旗」
赤旗まつり
私も出演します 歌手 ペギー葉山さん
熟年応援歌がヒット
6日午後 中央舞台
再来年、デビュー60周年を迎えます。
「学生時代」「つめ」「南国土佐を後にして」「ドレミの歌」―今も人々に愛される名曲の数々。
これまでに2000曲をレコーディングしました。ポップスからジャズ、シャンソン、演歌まで圧倒的なレパートリーの広さを誇ります。
「長い間、歌ってきましたから。その時代によって、はやる歌の傾向も、どんどん変わって…。時代に乗り遅れまいと必死でした」
そんなペギーさんのもとに、この春、レコード会社から、うれしい知らせが飛び込みました。
アイドルや若い歌手たちの曲が並ぶヒットチャートに、ペギーさんが歌う「夜明けのメロディー」が、ランクインしたのです。
「こんなこともあるんですね」と、本人もびっくり。
この曲は、NHK「ラジオ深夜便」のテーマ曲として歌ったものです。
♪朝の光が 差し込む前に 目覚めて…
美しいメロディー、歌詞は作家の五木寛之さんが手がけました。
ことし1〜3月の間、番組のなかで、この曲が流れると、「CDはどこで買えるのか」と、放送局に問い合わせが相次ぎました。
「聴くたびに涙がでる」「私の心境を歌ってくれている」。そんな声がペギーさんのもとに寄せられます。
曲が完成したとき、五木さんは、「この曲は、ペギーさんの人生そのもの。自然に歌ってください」といいました。
「結婚、出産、子育て、主人を介護して、見送って…本当にいろんなことがありました」
5年前、芸能界のおしどり夫婦といわれた夫の根上淳さん(俳優)を、7年間におよぶ在宅介護の末、みとりました。
ペギーさんはその間も、ずっと歌い続けてきました。
「夜明けのメロディー」は、自分自身が“そうよね”と共感できる歌だといいます。
「若いときは、すべてが希望に満ちています。でも、年をとると、介護されたり、100歳になって行方不明になったり、ほんとうに大変」
そんな熟年世代の寂しさに寄り添いながら、「それでも、明日をみつめて、しっかり生きていこうよ」というメッセージを込めた“人生の応援歌”です。
赤旗まつりの出演は34年ぶりです。1976年の舞台の記憶は、いまも鮮明です。
「風が猛烈に強くて、砂ぼこりが舞って、もう大変。でも、大勢の方が熱心に聴いてくれて、すごく盛り上がって、楽しかったんですよ」
今回の舞台は―。
「いろんなジャンルの曲を歌いたいですね。いま、ワクワクしながらプログラムを考え中です。最後にはサプライズ(驚かせること)も用意しますよ。どうぞお楽しみに!」
文 那須絹江
写真 橋爪拓治
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