2010年10月13日(水)「しんぶん赤旗」

将棋新人王戦決勝第2局

加來赤旗名人がタイ


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(写真)1勝1敗にした加來赤旗名人(右)。左は阿部四段、奥左は立会人の島朗九段=12日、東京・将棋会館

 加來博洋赤旗名人(29)のカド番で迎えた第41期将棋新人王戦(しんぶん赤旗主催)決勝3番勝負の第2局は12日、東京都渋谷区の将棋会館でおこなわれ、午後6時17分、151手まで先手の加來さんが阿部健治郎四段(21)を破り、対戦成績を1勝1敗とし、決着は最終局にもつれ込みました。第3局は22日(金)に同所でおこなわれます。

 出だしは相居飛車のたたかい。加來さんは棋風通りの右玉に構え。阿部四段は棒銀から速攻を仕掛けました。36手目△7六歩と7筋の歩を取り込んだところで昼食休憩に入りました。

 7筋で銀交換のあと阿部四段は飛車を2筋に回りました。立ち会いの島朗九段は「画期的な展開だなあ」。

 ここからの阿部四段の攻めに、控室では「後手ペース。(64手目)△1六歩の銀取りから一直線の取り合いで後手よし」の声。しかし阿部四段は23分を使って△4五銀と銀を引きました。この手に疑問符が付きました。

 この後、「千日手になるか」という局面も現れ、形勢が一転二転する熱戦となりました。終盤128手目の△3八歩が悪手で、加來さんの逆転勝ちとなりました。

 加來赤旗名人の話 中終盤難しかった。(途中)負けだと思ったので、(1勝1敗の)結果にはほっとしています。気持ちを落ち着けて第3局に臨みたい。

 阿部四段の話 自分でも信じられない見落としがあった。第3局は全力をつくします。

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