2010年10月13日(水)「しんぶん赤旗」

「生命のつながり守る」

生物多様性めぐり国際会議開幕


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(写真)国連の生物多様性条約・カルタヘナ議定書第5回締約国会議(MOP5)が開幕。議論を行う各国の関係者ら=11日午前、名古屋市熱田区の名古屋国際会議場

 地球上の生命のつながりを守ろうと、生物多様性条約をめぐる一連の国際会議が11日から、名古屋市熱田区の名古屋国際会議場でスタートしました。

 遺伝子組み換え(GM)生物の国際取引ルールの強化などを議題に同日始まったカルタヘナ議定書第5回締約国会議(MOP5)には、160カ国・地域の代表が参加しました。

 開会式でアフメッド・ジョグラフ条約事務局長は「生物多様性はかつてないスピードで失われ、地球を守るため失敗は許されない」と訴えました。

 議長を務める鹿野道彦農林水産相は「さまざまなGM生物が作り出されているが、各国は協力して、その安全性確保に努める必要がある」とあいさつしました。

 MOP5の最大の課題は、農薬や害虫への耐性を持たせた遺伝子組み換え作物が輸入国で繁殖して本来の生態系を壊した場合、原因者に原状回復や賠償をさせる補足議定書の採択です。11日未明までの準備会合で、輸入国が輸出企業などに求める補償内容を国内法で定めることなどで合意。「名古屋・クアラルンプール補足議定書」として採択を目指します。

 18日からは、193カ国・地域から約1万人以上が参加する同条約第10回締約国会議(COP10)が始まります。

 IUCN(国際自然保護連合)によると年間4万種の生物種が絶滅しているといい、その生物多様性の喪失を食い止め、生物の恵みをどう次世代に残すのかという国際ルールの合意や、具体的な数値を盛り込んだ2020年目標案がまとまるかが焦点です。

 会場に隣接する白鳥公園などでは、国内外の環境団体などが出展し、市民参加の多彩な関連イベントが開かれます。





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