2010年10月9日(土)「しんぶん赤旗」
辺野古・諫早…沿岸域破壊やめよ
自然保護協会 政府に提言
COP10開催国の責任
名古屋で18日から開催される生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)を前に日本自然保護協会は、日本政府への「8の意見・提言」をまとめ、このなかで海域生態系の保全のため「沿岸域の埋め立て」をやめるべきだと提言しました。対象地として沖縄県の泡瀬干潟(沖縄市)や辺野古・大浦湾(名護市)をあげています。
辺野古・大浦湾は、米軍普天間基地(宜野湾市)の「移設先」として日米両政府が新基地建設を合意しています。
提言は、日本政府が生物多様性の脅威となっている海岸線・沿岸域の開発の失敗を再検証し、「COP10開催国としてふさわしくない沿岸域の破壊行為をやめることを決断し、沿岸保全管理や保護地域化などを検討すること」を求めています。
沖縄のサンゴ礁域(泡瀬干潟、辺野古・大浦湾)、閉鎖海域(諫早湾や瀬戸内海・上関など)は「緊急の現場課題」と提言しています。
「提言」は、「生物多様性の宝庫であるサンゴ礁や沿岸域の破壊行為を止める」を盛り込んでCOP10採択をめざす新戦略計画(ポスト2010年目標)に向けてまとめられたもの。地球規模での包括的な課題とは別にCOP10の議長国である「日本政府には新戦略計画の実行をリードしていく姿勢と責任が求められる」としています。