2010年10月4日(月)「しんぶん赤旗」

北海道のダム事業検証

札幌で市民ら全国集会


 「北海道のダム事業を検証する全国集会」が3日、札幌市の北海道大学学術交流会館で開かれました。

 北海道自然保護協会などでつくる実行委員会が開いたもので、水源開発問題全国連絡会(水源連)に参加して各地のダム問題に取り組む人たちや市民ら100人以上が参加しました。

 道内のサンル(下川町)、平取(平取町)、当別(当別町)の3ダムについて、市民自らが行った検証結果が報告され、いずれも利水、治水で「建設の必要はない」と報告されました。

 水源連共同代表の嶋津暉之氏は「政権交代で国交相がダム事業の見直しを表明したが、ダム工事は『次の段階に入らない』だけで、大半が続行されている」と指摘しました。

 検証対象のダム数の縮小、有識者会議からダムに懐疑的な専門家を排除していること、市民を検証作業から排除し、ダムを推進してきた事業者自身が検証の主体となっている、などの問題点をあげ、「これでは多くのダムにゴーサインがでる可能性が高い」と警告。「粘り強い運動を広げましょう」と呼びかけました。

 全国集会に先立ち、2日に北広島市で水源連の第17回総会が開かれ、3日の午前中には当別ダムの工事現場の見学会が行われました。

 総会では全国各地のダムの進ちょく状況、運動の経過が報告され、日本共産党の紙智子参院議員が、「ムダなダムをやめさせる世論を広げましょう」と来賓のあいさつをしました。





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