2010年10月4日(月)「しんぶん赤旗」
尖閣領有の大義 発信を
NHK討論 穀田氏、政府の姿勢ただす
日本共産党の穀田恵二国対委員長は3日、NHK「日曜討論」に出席し、臨時国会にどう臨むか、各党国会対策責任者と討論しました。この中で穀田氏は、尖閣諸島をめぐる問題について日本の領有の大義を国際的に発信することの重要性を強調するとともに、共産党の踏み込んだ見解を日本政府と各国政府に順次申し入れていくことを明らかにしました。
番組の冒頭、尖閣問題がテーマとなり、穀田氏は「尖閣諸島付近の日本の領海で外国の不法な操業を取り締まるのは当然だ」と述べ、共産党は1972年に発表した見解で尖閣諸島の日本の領有は歴史的にも国際法上も明確な根拠があることを明らかにしていると指摘。「一番の問題は、日本の領有権に明白な根拠があることを日本政府が国際社会にも中国に対しても十分に発信してこなかったことだ」と語りました。
穀田氏の指摘に民主党の鉢呂吉雄国対委員長は「その通りだと思う」と応え、「総理がASEM(アジア欧州会議)に行って、東南アジア諸国、ヨーロッパの首相に会う。そこの場においても尖閣諸島の歴史的な位置づけをはっきりしたい」と語りました。
尖閣諸島の問題にかかわって海上保安庁の態勢強化がテーマとなり、各党は「中国の動きに注意しないといけない。しっかり領土・領海を守る態勢を整備するのは当然だ」(逢沢一郎自民党国対委員長)などと発言しました。
穀田氏は「歴代日本政府の一番の弱点は何か。そこをはっきりさせないで問題を立てたら駄目だ」と述べ、本腰を入れて日本の領有権の正当性を明らかにすることを重ねて強調し、党として「さらに踏み込んだ見解を明日(4日)日本政府のところに持っていきたい。併せて各国政府にも順次申し入れる」と語りました。その上で穀田氏は、中国政府に対しても緊張を高めない冷静な対応をとることを求めるとともに、日本の漁業者に対する安全を確保することが大事だと語りました。