2010年10月2日(土)「しんぶん赤旗」

きょうの潮流


 先日、見知らぬ女性2人が訪ねてきました。展覧会へのお誘いです。一軒一軒、勧めて歩いている、といいます▼八王子市にある東京富士美術館の催しでした。「1983年、池田大作SGI(創価学会インタナショナル)会長により設立された」と自己紹介している美術館です。数日後、テレビのニュースで、菅首相がここを訪れたと知りました▼個人の趣味にかかわる話です。誰がどの美術館へ行こうと、他人がとやかくいうのもおかしい。しかし現実は、「総理大臣が創価学会系の美術館へ。公明に秋波?」と派手に報じられます。創価学会が、公明党という政党の母体である以上は▼きのうの菅首相の所信表明。次のくだりが気になりました。「野党の皆さんにも真摯(しんし)に説明を尽くし、この国の将来を真剣に考える方々と、誠実に議論していきます」。参院で与党が過半数に満たない現実。野党の協力を得て、「合意できないか知恵を絞る」というわけです▼菅首相は、どんな人を「真剣に考える方々」と判定するのでしょう。自分と向きが同じ、消費税増税への道を探ったり“日米同盟がなにより大事”と考えたりする人でしょうか。とすれば、自民や公明はあてはまりそうです。沖縄の新基地を拒んだり庶民増税ぬきの財政立て直しを唱えたりする人は、除かれます▼しかし日本共産党は、「将来を真剣に考える」うえで人後に落ちないと自負しています。行き詰まった政治の延命になびかない党の働きがいがある、臨時国会の始まりです。





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