2010年9月29日(水)「しんぶん赤旗」

第2回中央委員会総会

志位委員長の結語


 日本共産党の第2回中央委員会総会で27日、志位和夫委員長がおこなった討論の結語は次の通りです。


写真

(写真)結語を述べる志位和夫委員長=27日、党本部

試練を乗り越え、新たな前進への決意

 みなさん、3日間の会議ごくろうさまでした。私は、幹部会を代表して、討論の結語をおこないます。

 この2中総は、党の試練の中で開かれました。参議院選挙の後退からどういう総括と教訓を引き出し、新たな前進の方途をどう開くかが大きな任務でした。2中総は、党大会で新しい中央役員が選出されて以降の初めての本格的な総会となりましたが、参加した同志のみなさんの奮闘で、この任務を立派に果たしたと思います。

 3日間で74人の同志が発言しました。発言は全体として、幹部会の二つの報告を受け止め、豊かに深めるものでした。率直な意見や要望もたくさん出されました。発言者の数の多さとともに、新しい中央委員会の構成を反映して、新しい息吹がみなぎる討論になりました。とくに若い同志のはつらつとした発言、女性の地方議員のみなさんの発言は、どれも胸を打つものでありました。都道府県委員長の同志とともに、中央の専門部の責任者の同志が、それぞれの立場から報告を深める積極的発言をおこないました。私も、大きな感動をもって発言の全体を聞きました。

 全国でのインターネット党内通信での視聴は、現時点で9千人を超えています。千人を超える同志から感想文が寄せられています。全体として幹部会報告への共感と、今後の活動への決意が寄せられていることも、うれしいことであります。

 みなさんの奮闘で、第2回中央委員会総会は、試練を乗り越え、新たな前進への決意を固めるものとして、重要な成果をおさめたことを確認できると、私は思います。

総括と教訓――二つの点を肝に銘じて作業にのぞんだ

 参議院選挙の総括と教訓についてのべます。

 幹部会報告での中央としての自己分析を中心にすえた総括と教訓は、討論でも、全国からの感想でも、「納得した」「胸に落ちた」など、全体として積極的に受け止めていただけたと思います。

 私たちは、この総括と教訓をまとめ上げる過程で、二つの点で中央の責任を果たさなければならないと肝に銘じて作業にのぞみました。

 一つは、「なぜ大きな後退をしたのか」と多くのみなさんが心を痛めています。後退が大きかっただけに、その答えを党員のみなさんが強く求めている。この全党と支持者のみなさんの疑問に、何としても中央の責任で納得のいく答えを出す必要があるということです。ここで納得のいく答えが明らかになれば、すなわち後退の原因が究明されれば、打開の道が見えてくるし、必ず元気が出てくるはずです。そうした立場で自己検討を掘り下げ、究明をおこなう努力をいたしました。

 私たちは、まず、「総括と教訓」の報告で、主体的な活動の問題点の自己分析をおこない、さらに、「情勢と方針」の報告で、客観的な情勢がはらんでいる困難の分析をおこないました。主体的な活動の問題点と客観的な困難と、この両者を統一的につかんでこそ、なぜ大きな後退をしたのかの正確な答えが出てきますし、科学的打開の展望も見えてくると思います。

 いま一つ、私たちが肝に銘じて取り組んだのは、問題点を明らかにするだけではなくて、活動の改善と刷新の方向を思い切って示すことです。そうしてこそ中央としての責任が果たせると考えました。私たちは、総括を深める過程で、中央の活動に大きな改善・刷新が求められている多くの課題があることを痛感し、報告では、政策・宣伝活動の改善方向、選挙活動のあり方の改善方向、そして党の指導のあり方の改革などについて、中央が率先して活動の改善・改革をはかっていくことを明らかにしました。

全党の力でつくったもの――今後のたたかいに必ず生かす

 私が強調したいのは、この総括と教訓は、一言で言えば、全党の力でつくったものだということです。党内外の多くのみなさんが、今回の結果を心配し、党の前進を心から願って、真剣で率直な意見を寄せてくださいました。それがこうした総括と教訓を可能にしてくれました。そうした全党の力でつくったのが、幹部会がおこなった総括と教訓についての報告であります。

 討論の中で、「党の決定とは何かを強調してほしい」という発言がありましたが、まさに「党の集団的英知の結晶」としての決定が、いまつくられつつあると、私は思います。

 私は、幹部会を代表して、真剣で率直な意見を寄せてくださったすべてのみなさんに、心からの感謝の気持ちを申し上げるものです。

 そして教訓は、実践されてこそ意味があります。私は、全党の力で明らかにされた今回の教訓を、今後のたたかいに必ず生かす決意を表明するものです。

「綱領の生命力」がこんなに鮮やかなときはない

 討論のなかで、何人かの同志から、今回の二つの幹部会報告――「総括と教訓」の報告と、「情勢と方針」の報告について、「一体的に提起されている」、「関連をよくつかんで生かしたい」との発言がありました。ここは大変に重要なところだと思います。

 幹部会が、「情勢と方針」の報告でのべた内容は、そのすべてが全党の力でつくった「総括と教訓」の報告が土台になっています。そして、この二つの幹部会報告には、大きくいって二つの大きなテーマが太く貫かれているということを強調したいのです。

 第一は、「綱領の生命力」というテーマです。

 「総括と教訓」の報告では、参院選の政治論戦の弱点について、三つの角度からのべましたが、その中でも二つ目にのべた、「日本改革の方針を語り、具体化する活動」にかかわってのべた反省点は、私たちの自己分析の中心をなす問題であります。一つ目にのべた、消費税論戦をめぐる弱点の根源にも、この問題での構えの弱さがあったと思います。

 「情勢と方針」の報告の第1章は、この「総括と教訓」をふまえたものになっています。

 ここではまず、「いま日本の政治はどういう地点にあるのか」と問いかけ、綱領の立場から、日本の政治の現状を大きなスケールでつかむならば、そこには困難もあるが、相手の矛盾もあり、前進の展望もあることを明らかにしました。

 なぜ国政選挙で苦戦が続くのか。こんな苦労が続くのか。これは、みんなが感じていることだと思います。もちろんそのさいに、主体的なとりくみの弱点をえぐり、正さなければなりません。同時に、日本の政治の流れを大きなスケールでつかみ、客観的困難をリアルに見ながら、同時にそのなかに前進への展望を見いだす、綱領の目でそういう深い情勢分析をおこなう、そうしてこそはじめて、情勢に立ち向かう勇気が生まれてきます。

 さらにこの章では、「日本が直面する問題と綱領の生命力」というテーマで、経済危機をどう打開するか、財政危機打開の道、米軍基地と安全保障の問題、「核兵器のない世界」へのとりくみという四つの柱で、いまわが党綱領が発揮している生命力を明らかにしました。この四つの問題というのは、どれもが日本の政治に責任を持つ政党ならば、責任をもって答えを出さなければならない国民的大問題だと思います。しかしそれにたいして、国民の利益に立ち、世界の道理に立って、打開策を示せる党は、ほかにあるでしょうか。民主党政権も、自民党も、何一つまともな打開策を示せないではありませんか。そういう諸党との対比でも、日本共産党の綱領の生命力が、どの問題でもこんなに鮮やかなときはない。ここに深い確信をもって進みたいと思います。

「国民との結びつきを生かし、広げる」――この原点に立って

 第二は、「国民との結びつきを生かし、広げる」、それを土台に「支部が主役」の党活動を築くというテーマであります。

 選挙活動についての総括をどういう角度からおこなうか。私たちがそれにとりくむ過程には試行錯誤もありました。議論を積み重ね、選挙活動を、党活動の原点に返って総括をしなければならないと考えました。つまり私たちの指導が、国民との結びつきを生かし、広げる活動に、光をあて、援助するものになっていたのか、ここに立ち返っての総括が必要だと感じました。そしてここに自己分析のメスを入れてみますと、中央としての指導上のさまざまな問題点が明らかになりました。

 「情勢と方針」の報告の第2章は、この総括をふまえたものになっています。この章で、党勢の新たな上げ潮をつくるための「五つの挑戦」ということを提起しましたが、そのすべてに「国民との結びつきを生かし、広げる」という立場が貫かれているということを、読み取っていただけたと思います。すなわち、国民という大地に広く、深く根を張った党をつくろうというのが、2中総を貫いているもう一つの大きなテーマであります。選挙活動、党建設の活動をはじめ、あらゆる党活動を、ここに光を当てたものに改革しよう。ここにみんなで挑戦したいと思います。

党機関のあり方の抜本的な改革――恒常的な「日報」のどこが問題か

 二つの報告では、これをやりきるには、中央を先頭に、党機関の指導と活動のあり方を抜本的に改革する必要があるとのべました。長期・多項目にわたる「日報」、過度の電話による指導・点検などの悪弊を中央からただす決意をのべました。

 報告では、これらの問題は、「たんに実務の問題でなく、党指導のあり方の根本的な改革となるもの」とのべましたが、この点は討論でずいぶん深められたと思います。中央の各担当部門の責任者からも、率直な反省と改善の決意がのべられました。

 ある同志が発言のなかで、この問題の「議論の基準」は、「どういう党機関のあり方が必要なのか」におかれるべきだと思うとのべ、恒常的な「日報」の弊害として、それが中間機関の負担になっているというだけではなくて、党機関のあり方が、「数を追う」ものになってしまう、しかも日報ですから、「日々の数を追う」ものになってしまう、そういうやり方が生きたつながりを広げるのではなく、つながりを狭めることになってしまっている、さらにすぐに数的な変化をとなれば、何よりも中・長期的な視野での指導と援助が必要な職場支部と青年・学生分野が党機関の働きかけの対象外となる傾向をうみだしてしまっている、このようにのべて、そういう党機関のあり方の改革が必要だという発言をしました。私は、これは問題の一番の核心をついた発言だと思って聞きました。

 日々「数を追う」指導では、生きた支部の悩み、生きた支部の困難をつかんで、元気にする援助はできません。中・長期の目で、職場や青年のなかに党をつくる援助もできません。「五つの挑戦」を実践し、党の自力をつけていく課題をやりとげるためには、こうした指導のあり方を、中央が先頭に立って、何としても変えなければならない。これは指導のあり方の大改革になりますが、ぜひみんなで知恵と力をつくして、支部と党員は、国民との結びつきを最優先に、党機関はそれを援助することを最優先に、こうした党活動の新境地をひらこうではありませんか。

討論でのいくつかの質問に答えて

 「日報」について、幹部会報告では、「選挙本番直前の時期など、特別な場合は項目をしぼっておこなうことが必要」とあるが、この「特別な場合」とはどんな場合か、との質問が寄せられました。「選挙本番直前の時期など」としたのは、選挙戦の本番直前、本番のたたかいは、階級闘争のもっともはげしいたたかいとなり、そして相手のあるたたかいですから、日々情勢も変わってきます。そういう場合には、日々状況をつかみ、対策を講じないと勝ちぬくことはできません。そういう「特別な場合」には、「日報」も必要になります。報告では「など」とのべましたが、そういう活動に匹敵するような活動は、そうはないはずです。これは安易にくずさないということが大切です。絶対に中途半端にしないことが大切です。

 いま一つ、過度の電話による指導・点検について、討論のなかで、「支部や党員と心の通う関係を築く上で役立つ電話もあるのではないか」と意見が出されました。たしかにそういうケースはあると思います。

 幹部会報告では、電話にかかわる活動改善について、「党機関や支部に重い負担を負わせるような、過度の電話による指導・点検のあり方」をあらためること、中央の専門部による都道府県・地区委員会への電話による指導・点検はやめること、そして中央としては、「電話による指導・点検は書記局をつうじてのもののみとし、それもどうしても必要不可欠なものに限定」することをのべました。

 これは、もちろん、「電話という通信手段を一切やめよう」というものではありません。討論でも、支部や党員の悩みにこたえて、県委員長や地区委員長などが電話で親身になって相談にのっていく、このことが大きな激励になって、生きた力を発揮したという経験が語られました。こうしたことは当然、今後も大切なことであります。それから、いうまでもないことですが、地方のみなさんから中央への電話での相談は、どんなものでも大歓迎です。地方のみなさんが中央に電話で気軽に相談をもちかけ、またいろいろな情報を寄せていただきたいということを強調しておきたいと思います。

中央と地方が一体になって探求と開拓を

 この党機関の指導と活動の改革では、「何をやめるか」ということも大切ですが、「何をやるか」ということがもっと大切になってきます。幹部会報告では、党機関の指導の改革の努力方向として五つの点を示しましたが、これを本格的に実践・定着させようとすれば、中央と地方が一体になった新たな探求と開拓が必要になってきますし、それだけのやりがいのある事業であります。

 この点で、発言のなかで何人かの同志から「経験交流の場をつくってほしい」という意見が寄せられました。これはぜひやりたいと思います。2中総決定の実践がある程度進められた時点で、適切な形で、党機関の指導改革にかんする経験交流の場をもち、実践の中で生まれてくるであろう、さまざまな教訓をもちよる。また新たな問題も生まれてくるでしょう、そうしたことも率直に出しあう。みんなの知恵と力を結集して、この改革をやり遂げたいと思います。

いっせい地方選挙――厳しさを直視するとともに勝利の条件に確信を

 発言では、6カ月後に迫ったいっせい地方選挙に勝利する意気高い発言があいつぎました。いっせい地方選挙は2中総の真価が問われる最初の全国的政治戦となります。参院選の教訓を生かし、みんなの力でかならず勝利したいと思います。

 そのさいに、発言でも出されましたが、選挙戦にのぞむ構えがたいへん大切になってきます。すなわちきたるべき選挙のもつ特別の厳しさと激しさを直視するとともに、勝利と前進の条件をつかむ、この両面がとても重要です。

 たしかに厳しく激しい選挙になります。出発点は参議院選挙での到達点だということを報告の中でのべました。他党の激しい動き、すでにつばぜり合いのたたかいが開始されていることも、報告でのべたとおりです。

 同時に、勝利と前進の条件はある。それはこの3日間の2中総での地方議員のみなさんの発言でも、浮き彫りになったと思います。住民要求のために日々献身し、住民とともに行政を動かし、不正や浪費を正し、文字通り「抜きん出た」役割を果たしている地方議員の姿が、生き生きと語られました。こういう活動をやっている政党はほかにないと、私は誇りを持って発言を聞きました。

 この党の値打ちを、切実な要求から出発した生きた論戦の中で、堂々と押し出せば、勝利と前進の条件があるということも、みんなの確信と自信にして、がんばりぬいて必ず勝利をつかみとろうではありませんか。

討論で出された意見と要望について

 つぎに討論で出された意見と要望についてのべます。そのすべてが党の前進を願ってのものと私たちは受け止めました。できるだけ応えたいと考えています。結語では、幹部会としていま回答ができるものについてのべておきたいと思います。それ以外の問題もありますが、それは常任幹部会としてひきつづき検討していくということで、ご了解を願いたいと思います。

 ――「消費税増税が強行される危険性をもっと強調してほしい」という意見がありました。たしかに、発言でもあったように、税制改革法の付則104条には、「段階的に消費税を含む税制の抜本的な改革を行うため、平成23年度までに必要な法制上の措置を講ずるものとする」と書いてあります。そして、民主党政権が、その撤回を拒否しているという事実があります。さらに民主党と自民党の間で、消費税増税ではまったく政治的立場に違いがないという事実もあります。ですから、両者の動向いかんでは、ことが一気に進む危険性を過小評価してはならないということは、そのとおりだと思います。消費税増税反対のたたかいの手を緩(ゆる)めることなく、参議院選挙の教訓を生かした論陣とたたかいで、増税勢力を追い詰めていく国民的闘争を大いに発展させたいと思います。

 ――「尖閣諸島の問題について、党の立場をもっと発信してほしい」という意見が寄せられました。この問題のいまの一番の問題点はどこにあるかというと、日本政府が、尖閣諸島の領有権について、歴史的にも国際法的にも明確な根拠があるということについて、中国政府や国際社会にいうべきことをいっていない。ここに問題があるわけです。ですからこういう状況のもとで、いま党としてやるべきことは、日本政府に対して、言うべきことを明確に言うべきだと要求すること、ここにまず一つの力点があります。そして、党としては、尖閣諸島の領有権についての歴史的、国際法上の根拠はどこにあるか、これを広く明らかにすること、このことを国際的にも発信することが重要だと考えています。先日(9月20日付)、「しんぶん赤旗」日刊紙の3面に出した特集記事は、その第1弾ですが、さらにもっと詳しいものもやりたいと思っています。これが国際的な発信にもなるわけです。これを大いに強めたいと思います。

 ――「『実態のない党員』への対処は、一気にやるということか」という質問がありました。これは報告でのべた通り、規約第10条通りにすすめたい。報告ではそれにくわえて、「党機関の判断で離党を認めないなどという状況はあらためる」ということも強調しました。この問題は先送りはしないということです。この問題をきちんと解決しながら、新しい同志を迎えていく活動にとりくみたいと思います。

 ――「青年・学生むけの宣伝物を作ってほしい」という要望がありました。報告であれだけ青年・学生の問題について、党をあげてとりくむということをのべたわけですから、中央としてもしかるべき形で具体化をはかってみたいと考えています。

 ――「中央委員会が後援会ニュース網を国政選挙に生かすという点で、宣伝物を日常的に発行してほしい」という要望がありました。これも中央として、「日常的に」というところまでは難しいですが、適宜発行し、その中身も、国会議員団の活動報告にとどまらず、党の路線、理念、歴史など全体像を、その時々の情勢にかみあわせてお伝えする内容のものを工夫してみたいと考えています。みなさんの活動の助けになるような資材を作りたいと思います。

 ――「いっせい地方選挙での支部、市町村選対のいちばんの苦労はビラづくり、参考になる資料送付など経験交流をはかってほしい」という要望がありました。要望にこたえた活動を大いにすすめたいと思っています。

 ――「機関の体制で苦労している。中央として1万人の地区役員の力を引き出すこととあわせて、多様な形での機関体制の強化を強調してほしい」との意見がありました。この点も努力をはかりたいと思います。とくに都道府県、地区の党機関の役員だけでなく、補助指導機関、職場支部援助委員など多面的な形で機関体制が強化されるよう、中央としても援助を強めたいと思います。幹部会報告では、職場を退職される同志への訴えをおこない、地域支部に転籍して力を発揮してほしいということを話しましたが、適切な形で機関活動への協力という点でも力を発揮していただくことも大切です。中央と地方が力をあわせてとりくみたいと思います。

 ――「特別党学校が力になった。時期を見ながら引き続き特別党学校を開催してほしい」という要望が出されました。これは当然のことです。適切な時期を選んで、引き続きわが党の未来を担う後継者の成長を保障するこの重要な課題にとりくむことを、お約束したいと思います。

二つの問題別委員会に准中央委員が参加し、若い知恵を結集する

 ――「若い世代が、若い世代を増やすことに、真剣にむかっていくシステムを中央としても考えられないか」という要望がありました。

 実は、この問題は、私たちも考えていた問題であります。准中央委員のみなさんが、中央委員会の活動に積極的に参加してもらう一つとしてつぎの提案をしたいと思います。中央の書記局の指導の下に、職場支部問題委員会(責任者・山下常任幹部会委員)、青年・学生問題委員会(責任者・中井常任幹部会委員)の二つの問題別委員会を設置し、准中央委員の同志のみなさんに、そのどちらかの委員会を選んでもらい参加してもらうようにするという提案です。

 この委員会は、現在任務についている部署の活動のなかで、実際の経験、気がついたこと、意見、提案を、随時、各委員会に寄せてもらう。気付いたことは何でも寄せてもらうというようにしたい。そして、中央委員会総会が開かれる時とか、必要に応じて、それぞれの委員会を開いて、経験交流や討議の場を設けるようにしたいと思います。また、研究・調査してほしい問題などについて、委員会の側から准中央委員のみなさんに提起し、共同して取り組むという活動もおこなう。こういう取り組みを通じて、とりわけ新たな開拓と挑戦が必要なこの二つの分野で、若い同志たちの知恵と力を結集して打開をはかることを提案したいと思います。

2中総決定の徹底――全党の力でつくった財産を一刻も早く全党のものに

 最後は、決定されるであろう2中総決定の徹底についてです。二つの報告で合計約4時間の報告となりましたが、ぜひ党機関で時間を取って、得心がいくまで討論していただくことを訴えるものです。支部会議でも、ぜひ読み、大いに討論するように援助していただきたいと思います。

 2中総決定は、一定の分量がありますが、党員のみなさんがこれを読了することを、大いに推奨してほしいと思います。同時に、責任ある立場の同志が、その中心点を自分の言葉で語り、討論をすれば徹底とみなすというこれまでの措置も大いに活用します。全党の力でつくりあげた財産を、一刻も早く全党のものにしようではありませんか。

「悔しい後退はあったが、前進の転機になった」といえるようにともに奮闘を

 2中総は、わが党にとって歴史的な会議となりました。同時に、この会議の真価は実践ではかられてきます。この会議が、後から振り返ってみて、「あの時に悔しい後退はあったけれども、あの会議が党の前進の転機になった」と、そういうふうに党史に刻まれるように、みんなで力をつくそうではありませんか。

 幹部会は、この決定を実践する先頭に立って奮闘する決意です。そのことを最後に表明し、討論の結語といたします。ともにがんばりましょう。





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