2010年9月29日(水)「しんぶん赤旗」
シカ食害 国は対策を
紙参院議員と党徳島県議団 農水省に要請
深刻になっているシカの食害について、日本共産党国会議員団四国ブロックの笹岡優事務所長と党徳島県議団は27日、農林水産省に被害対策を要請しました。紙智子参院議員と山田豊、古田美知代、扶川敦の各県議が参加しました。
山田県議団長が「高知県との県境にある剣山(つるぎさん)国定公園山系では、“災害地”と錯覚するほどササ原と下草が消え、樹木は幹と根元が剥(は)がされ、表土がむきだしになっている」と5項目の抜本的対策を申し入れました。
応対した森澤敏哉鳥獣被害対策室長は、「各地でシカや鳥獣の被害が拡大している。農水省として来年度の緊急対策事業として100億円の概算要求を計上している」とのべました。今年度の鳥獣被害対策費23億円の4倍を超えます。
また、笹岡氏は「県境を超えたとりくみが重要で国が各県の調整をしてほしい」と訴え、同省は「各地の農政局で調整したい」とのべました。
扶川氏は「剣山山系で国有林でのシカ対策にとりくんでほしい」と発言。古田氏は「貴重な花、キレンゲショウマの群落再生は、いまなら間に合う。急ぎ対策を打つべきです」と訴えました。
紙氏は「私の地元・北海道でもエゾシカ被害対策は急務。広く動き回る動物だけに、今後も国の対策を強めるよう働きかけたい」と話しました。
これに先立ち、同県議団は国会内で環境省と話し合いをもちました。