2010年9月19日(日)「しんぶん赤旗」
地域医療の再生を
運動強化めざし交流集会
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国公立・公的医療機関の再編成や統廃合による地域の医療崩壊の実態と、地域医療再生に向けた課題を明らかにし、各地の運動の連携・強化をはかろうと、第1回の「地域医療を守る運動全国交流集会」が18日、東京都内で開かれました。2日間の日程です。日本医労連、自治労連、中央社保協でつくる同集会実行委員会の主催です。220人が参加しました。
中央社保協の住江憲勇代表委員(全国保険医団体連合会会長)が開会あいさつしたあと、埼玉県済生会栗橋病院の本田宏副院長が「医療崩壊の深層と再生への処方箋(せん)」と題して記念講演しました。
政府などによる「日本の医療費は高い」「ムダが多い」という情報操作に対し、医療従事者数の国際比較などを示して、日本の医療費は諸外国に比べて低く、ムダを削る余地はないと告発。「医療は雇用を創出し、地域の活性化にも貢献可能だ」とのべ、「事実をまわりに伝え現状を変えよう」と語りました。ユーモアを交えた話に会場は笑いと共感に包まれました。
日本医労連の桂木誠志副委員長(社会保険病院・厚生年金病院等の存続をめざす全国連絡会事務局長)が行動提起しました。
地域医療を守り充実させる運動は、住民が安心して住み続けられる地域社会づくりにつながるとのべ、患者・地域住民、医療関係団体、自治会、医療従事者が協力して地域医療を守る組織を結成し、多彩な運動にとりくもうと呼びかけました。
特別報告では、岩手、千葉、東京、大阪、奈良、徳島、秋田の代表が、地域での病院存続、地域医療の充実を求める運動を語りました。2日目の19日は分散会をおこない各地の運動を交流します。
日本共産党、民主党、国民新党、自民党、社民党、無所属の衆・参議員がメッセージを寄せました。共産党の志位和夫委員長のメッセージが紹介され、高橋ちづ子衆院議員があいさつしました。
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