2010年9月18日(土)「しんぶん赤旗」
囲碁新人王戦決勝3番勝負
三谷六段が先勝
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昨年の雪辱を果たすか、ラストチャンスをものにするか―。三谷哲也六段(25)と白石勇一三段(26)との対決となった第35期囲碁新人王戦(しんぶん赤旗主催)の決勝3番勝負第1局は17日午前10時から、東京都千代田区の日本棋院で始まり、午後5時44分、143手で、三谷六段が黒番中押し勝ちしました。第2局は24日(金)、同所でおこなわれます。
立会人の大矢浩一九段、小木曽陽司赤旗編集局長が見守る中、握って三谷六段が先番となりました。三谷六段は中国流の布石、白石三段は左上隅三々からスタートし、左下隅をシマリました。
昼食前に白24と後手が右辺の黒模様に打ち込み、昼食後、黒が封鎖にかかり、白がシノぎます。
序盤、白28のツケコシに早くも控室から「疑問手ではないか。これ以後、白が苦しい」という声が出ました。黒43と白1子をポン抜かれて、「白は打つ手なしか」と大矢九段。
白石三段は大長考に沈み、1時間17分の後、白44とツケました。右辺の白を見捨てて他方で形勢を挽回(ばんかい)しようとする勝負手でした。しかし、8子を取られた損は大きく、その後白石三段は100手ほど粘ったものの、及びませんでした。
三谷六段の話 右辺のたたかいが難しくて自信がなかった。右辺の白石を取ったあたりでは打ちやすくなった。
白石三段の話 (一番の後悔は)右辺の白石を取られたところ。何も面白みがなくなってしまった。
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