2010年9月15日(水)「しんぶん赤旗」

景気回復 雇用創出で

各国政府などに呼びかけ

国際労働機関ILOと国際通貨基金IMFが合同会議


 ノルウェーの首都オスロで13日、国際労働機関(ILO)と国際通貨基金(IMF)が共催する国際会議「成長の課題―雇用と社会的結合」が開催され、ソマビアILO事務局長、ストロスカーンIMF専務理事が、世界を混乱させている経済後退からの回復のために雇用創出を政策の中心に置くよう各国政府などに世界的な関与を呼びかけました。(夏目雅至)


 同会議はノルウェーのストルテンベルグ首相の主宰の下に開催されたもので、西アフリカのリベリアのサーリーフ大統領、ギリシャのパパンドレウ首相、スペインのサパテロ首相らの政治指導者のほか、国際労働組合総連合(ITUC)のバロー書記長ら労組代表も参加しました。

 ストロスカーン氏は開会演説で、「国際社会は経済金融危機が勤労者に与えている現実的な影響に対応しなければならない」として、「雇用の危機に取り組むことは世界的な経済回復のために重要であるばかりではなく、社会的結合と平和のために重要だ」と強調しました。

 ソマビア氏は、「成長が不公平だと、持続は不可能だ。これは今回の危機の最も重要な教訓だった。雇用創出は低インフレと継続的な予算措置と共に基本的なマクロ経済的な目標であるべきだ」と語りました。同氏はさらに「われわれはグローバリゼーションを正しい方向に向ける必要がある。そのために、諸機関と政府の協力と対話、政策での調和と均衡をとる必要がある」と語りました。

 ILOとIMFはこの会議の準備文書の中で、(1)貧困など弱い立場にある人々のための社会的保護(2)雇用を創出する成長の促進―の二つの分野で協力することに合意しています。





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