2010年9月15日(水)「しんぶん赤旗」

高齢者大会 全国の仲間と交流

後期医療 広域連合に働きかけ

老人クラブに呼びかけ「後援」


 14日、水戸市で開かれた第24回日本高齢者大会全体会では、各地・各分野からの活動が報告されました。


元の老健法に

 静岡県高齢期運動連絡会の杉山次郎会長は、「後期高齢者医療制度を即時廃止してもとの老人保健法に戻せ」と、25日を中心に毎月署名活動に取り組んでいると報告。同時に、「これから3年程度続く後期医療の高齢者いじめの被害をできるだけ防ぐために」、制度を運用している県広域連合に働きかけもおこなっていると紹介。広域連合議会にかかった保険料の「値上げ」や資格証明書の発行にたいし、広域連合の議員に陳情を繰り返したとのべました。

 福島県の代表からは、県の高齢者大会を幅広い参加で成功させようと、老人クラブに呼びかけたと発言。そのかいあって、老人クラブが後援し、20人以上が参加したとのべると会場から大きな拍手がわきました。同県内では、八つの連絡会があり毎月幹事会も続けているとして、その力で来年以降の県高齢者大会の開催地も決まっている、と話しました。

感動と元気も

 宮崎県の代表は、ことし3月に8年ぶりに県高齢者大会を開いた経験を話しました。契機になったのは、昨年隣の大分県で高齢者大会が開かれたこと。「この機会に全国の仲間と交流し、県内の高齢者運動を強めよう」と、カンパも集めて100人の参加目標を立てました。83人が参加。帰りのバスで「感動した、元気をもらった」と感想を話したといいます。今回の水戸にも10人が参加。この11月にも県高齢者大会を計画しているとし、「大会の人集めだけでなく、困っている高齢者に寄り添う地道な活動に一歩でも踏み出したい」と語ると、会場から共感の拍手が起きました。

 最後に、日本生協連医療部会を改組して7月に発足した日本医療福祉生活協同組合連合会(医療福祉生協連)の藤谷惠三専務理事があいさつしました。

山田事務局長が全体会基調報告

 日本高齢者大会全体会では、山田栄作・大会中央実行委員会事務局長が基調報告をしました。

 山田氏は、「どん底」といっていい貧困が広がり、高齢者の生活を直撃していると指摘。民主党政権は解決の方策を示さず、後期高齢者医療制度を存続させ高齢者、国民に生活苦を押し付けているとのべました。

 国民の政治に対する模索は続くと語り、「問題解決のために、地域からの要求実現を粘り強くとりくむことが求められている」として、次の点を強調しました。

 (1)「まちから村からの連帯で、ひとりぼっちの高齢者をなくそう」の立場で地域や団体での活動に取り組もう(2)後期高齢者医療制度の即時廃止と介護保険制度の抜本改善の実現などの運動を強化しよう―。

 さらに「核のない世界と高齢者の安心できる世界」をめざして、(1)非核自治体宣言など、あらためて核兵器廃絶のための具体的な行動をまきおこそう(2)高齢者の権利条約を実現させよう―とよびかけました。





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