2010年9月15日(水)「しんぶん赤旗」

きょうの潮流

　買い物をすると、支払いの時によく聞かれます。「ポイントカードはお持ちですか？」▼レコード店のポイントカードはずいぶん前からありましたが、どんどんふえて家電店、本屋、衣料品店、食堂に喫茶店、コンビニ、クリーニング店…。地元の商店街も、共同でカードを発行しています▼とはいえ、こちとらカードばかりふえ、ポイントはいっこうにたまりません。さて、民主党の代表選挙もポイント制でした。総ポイント１２２２。どちらの候補が過半数を獲得するか。ポイント集めが競い合いとなると、ゲーム感覚が強まります▼まるで、ゲームのように盛り上げを図る代表選。新聞やテレビは、天下分け目の争いであるかのように騒ぎたてる。しかし、ゲームはにぎわっても、外の世界とあまりつながっていません。選挙中、沖縄の名護市議選で、基地反対派が圧勝しました。円高も進みました。代表選は、そんな現実とまともに向き合う議論もないまま終わりました▼向き合うすべを、見いだせないのでしょう。再選された菅首相は、選挙中に演説しました。“いよいよこれから本丸へ”。かつて小泉首相は、郵政が「本丸」、民営化で日本が変わるといってのけました。幻でした。菅首相の場合、何が「本丸」なのかさえ、はっきりしません▼日本共産党は、財界の支配や軍事同盟を「本丸」とみすえ、取り囲んでゆく道を探っています。「本丸」が不明では、行き当たりばったり、最後は庶民を犠牲に、となってしまうのですから。

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