2010年9月12日(日)「しんぶん赤旗」

ハンセン病学びたい

偏見払しょくへ青年交流会

岡山


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(写真)畑野園長の話を聞く交流会参加者ら=11日、岡山県瀬戸内市、邑久光明園内

 岡山県瀬戸内市の長島にある国立療養所・邑久光明園で11日、ハンセン病問題を知りたい青年交流会が始まりました。2日間の日程で、主催は、ハンセン病市民学会・青年学生部会です。

 6回目となる今回は17人が参加。学習と交流、理解を深めます。

 同園長の畑野研太郎さん(62)が、ハンセン病の後遺症はなぜ起きるのかなどについて講演しました。

 医師としてバングラデシュ、ミャンマーでハンセン病治療に従事した畑野さんは、ハンセン病による後遺症を「末しょう神経の障害」と解説。スライドを使い、末しょう神経のまひがおきて傷を負い、障害の悪循環が生じる過程をわかりやすく説明しました。

 ハンセン病は国家によって絶対隔離の対象とされました。治療が可能になった以降も、1996年まで隔離政策が続きました。この間、偏見が助長され、いまだにそれが完全には払しょくされていない現実があります。

 畑野さんは「来園者のみなさんにこうしてお話しするのは、二度と患者や入所者の方が受けた理不尽な差別が起こらないように、そして元患者の人たちが残りの生を少しでも幸せに生きていけるようにするためです」と結びました。





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