2010年9月6日(月)「しんぶん赤旗」
地方への国の補助金
8割が社会保障・文教関係
民主党の代表選の中で、小沢一郎・前幹事長が「財源の中で無駄を省くうえで一番有効」と主張しているのが地方向け補助金の「一括交付金化」です。
民主党は、地方への補助金・負担金を、国が使い道を決めているとして「ひも付き補助金」と呼び、使い道を定めない一括交付金にすることをマニフェストにも掲げてきました。
道路建設などで国が道路の規格を定め、それに適合しないと補助金が出なかったり、国の政策目的に沿った事業でないと補助金が出ないために、地方が実情に合わない不必要な事業をすることになり無駄を生んでいる、という主張です。
地方への国の補助金・負担金は2010年度予算で21兆円あります。ただし、8割は社会保障・文教関係です。公共事業、その他は約4兆円です。
社会保障・文教関係費のうち94%(補助金全体の76%)は、高齢者医療や国民健康保険、介護保険、子ども手当、義務教育、高校無償化など、法律で定められた国の負担金です。これらは、一括化したからといって「無駄が省ける」というようなものではなく、削減しようとすれば制度改悪に踏み込むことになります。
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