2010年8月30日(月)「しんぶん赤旗」
ダム中止のモデルに
熊本 川辺川で調査・シンポ
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川辺川現地調査が28、29の両日、熊本県相良村、五木村で実施され190人が参加しました。
川辺川の清流を守ろうと川辺川ダム建設反対を訴えている地域住民、農民、県民らが開いてきたものでことしで14回目。蒲島郁夫知事のダム白紙撤回宣言(2008年)、前原誠司国土交通大臣のダム事業中止表明(2009年)と変化するなかで開かれたもの。ことしはダム問題でほんろうされてきた五木村の再生、球磨川のダムに頼らない治水の実現が大きなテーマとなりました。
29日相良村体育館で開かれたシンポジウムは、五木村から八代海までの関係住民が、村と流域の再生を考える、新たな出発点となりました。
板井優弁護士が「今の課題はダムによらない利水、治水、地域振興策に予算を付け、法制化して全国化すること」と基調報告。和田拓也五木村村長、小善満子相良村議会議長、堀尾芳人旅館社長、つる祥子環境カウンセラーがそれぞれ発言しました。
和田氏は、ダム中止後の村振興対策の必要性をのべ「ダム中止のモデルケースとなるようにしないといけない」と訴えました。つる氏は、撤去が決まった球磨川にある荒瀬ダムが水門を開放して以来、河川が急速にきれいになり、海でも貝などが多く取れるようになった実態を報告しました。
前日の28日には、川辺川流域を見学。参加者は、美しい自然の大切さを実感していました。
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