2010年8月30日(月)「しんぶん赤旗」
自・民“金融族”を接待
生保4社 高級店で13議員
06〜08年度 「不払い」発覚後15回
生命保険の不払いをめぐる生保業界の政界工作で、生保大手4社が自民、民主両党の国会議員13人を2006年度から08年度にかけて、少なくとも15回、4社共同で接待していたことがわかりました。接待相手は、“金融族”といわれる議員が目立ち、不払い問題とのかかわりが注目されます。(「政治とカネ」取材班)
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日本共産党の大門実紀史参院議員が入手した内部資料や関係者の証言によると、国会議員への接待は日本生命、第一生命、住友生命、明治安田生命の大手4社で行われていました。
接待を受けた議員は自民党が12人、民主党が1人となっています。対象は、衆議院の財務金融委員や自民党の金融調査会幹部、同党税調の幹部、党執行部経験者など。いずれも生保業界に影響力を持つ人物です。
生保側からは、生命保険協会と各社の常務や部長、政界工作を専任とする職員も加わっていたとされます。
不払い問題が発覚した翌年の06年度には9回もの接待を行っていました。自民党保険制度改善推進議員連盟に所属する議員や税制調査会幹部や国会の財務金融委員会に所属する議員が出席。生保業界の不祥事の最中に、その当事者と親密な宴席をひんぱんに持っていたことになります。
接待には高級料亭や中華料理、肉料理の専門店を利用。都内だけでなく議員の地元である九州や四国でも行われていました。
接待費用は、1人平均2万円ほどで、総額278万円。経費は4社で分担していました。
東京・元赤坂のすきやき屋で接待を受けたとされる小沢鋭仁環境相の事務所は「各種企業・団体の皆様との懇談会・会食等は日常的に行っている。約3年前の日程で記録がないので、事実の有無が確認できない」と回答しました。
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