2010年8月27日(金)「しんぶん赤旗」
弱者守る司法が変質
修習生給費制存続求め集会
“金持ちしか法律家になれない”
千葉
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国が11月に廃止を計画する司法修習生の給費制の存続を求める千葉県民集会が25日、千葉市内で開かれ、150人が参加しました。千葉県弁護士会(市川清文会長)が主催しました。
日本弁護士連合会の緊急対策本部の川上明彦本部長代行が基調報告しました。現状でも1千万円を超える借金を抱える修習生がいることを指摘。「司法は少数者と弱者を守るためのもの。給費制廃止で、300万円がさらに加われば、借金を抱えた法律家志望者へのトドメになる。金持ちしかなれない司法では、司法自体が変質する」と訴えました。
集会では、市民から制度の存続を求める声が相次ぎました。
現在、再審公判中の布川事件の桜井昌司さんは「日本は法治国家なのに、法を守る人の育成にお金を使わないのはおかしい。米軍の思いやり予算の数十分の一でしかない」と発言しました。
NPO法人「しんぐるまざあず」の大矢さよ子さんは「母子家庭の子でも法律家になれるようにしてほしい」と求めました。
11月から司法修習生となる男性(34)は「国は司法修習生にアルバイトを禁じ、職務上必要な研修を課しているのだから給与支給は当然。なくすのは問題だ」と述べました。
日弁連の宇都宮健児会長がかけつけ、あいさつしました。コント集団「ザ・ニュースペーパー」のコントが上演されました。
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