2010年8月25日(水)「しんぶん赤旗」
消費税 上げなくても国の財政再建できる
各地で宣伝
消費税をなくす会と消費税廃止各界連絡会は列島各地で猛暑となった24日、街頭で消費税増税反対の宣伝・署名行動を繰り広げました。
なくす会
東京・JR巣鴨駅前では、消費税をなくす全国の会と東京の会が宣伝。炎天下のなか、「派遣切り」を体験した若者や定時制高校に通う若いボランティアが宣伝に参加し、元気にビラを配布していました。
「派遣切り」当事者だった男性(25)は、「いろいろな仕事を経験しているから、ビラ配りは得意なんですよ」と話します。広島県のマツダを首になり、路上生活に陥ったこともあります。「苦しんでいる若者を放置しながら、『社会保障のため』に増税なんて、信じられません」と力を込めました。
定時制高校生たちのクラスメイトには、母子家庭で自らのアルバイトで学費を出している友達もいます。初めて宣伝に参加した1年生の女性(16)は、「宣伝は恥ずかしかったけど、消費税が上がったら困る」と駅から出てくる人にビラを手渡しました。1年生の男性(15)は、「思ったよりも、たくさんの人がビラを受け取ってくれてうれしかった」と語りました。
各界連
消費税廃止各界連は正午から東京のJR新宿駅西口前で訴えました。都内は正午には気温33度。噴き出る汗をぬぐいながら通行する人に署名への協力をよびかけました。
訴え始めるとすぐに署名した渋谷区の78歳の女性は、「暑いのに頑張るね。私の年金は2カ月で4万円。心臓が悪くて医者にかかっていて、あとは食べるので精いっぱい。子どもからの援助で何とか切り抜けています。これ以上税金を上げる話なんて納得いきません」と声を強めます。
「国の財政が大変なときに消費税増税反対をいう人は日本の将来を考えていないと思う」と会員に話しかけてきたのは男子高校生。
「大型公共事業の浪費見直しや下げすぎた大企業の法人税率を元に戻すなどで財政再建や社会保障財源の確保は可能なんです」と話すと、高校生はうなずきながら「もっとよく考えてみます」。
宣伝カーからは加盟団体の全国商工団体連合会、全国保険医団体連合会、消費税をなくす会、新日本婦人の会、日本共産党の代表が訴えました。